栗本孝子先生の、そうだったのか!英文法

【第10回】

【形容詞ってナニ?】その1

 ―限定用法と叙述用法―

 形容詞はどんな働きをするのでしょうか?一言でいうと「形容詞は名詞を修飾する語」です。つまり、ある名詞の大きさや、形や色、状態などを説明する働きをします。

名詞の修飾方法は2つある

 それでは、 Mary is a beautiful girl. という文章に使われている単語の「」をチェックしてみましょう。 Mary は固有名詞という名詞です。 is はbe動詞、 a は冠詞、 girl は名詞。では beautiful は何でしょうか?この文は「メアリーは美しい少女です」という訳になりますよね。ですから beautiful は「美しい」という意味です。この単語はどの言葉に掛かっていますか?そう、「少女 girl 」という名詞に掛かっています。「掛かる」とは、すなわち「修飾する」ということ。だから、名詞を修飾している beautiful という単語は「形容詞」というわけです。

 名詞を修飾するという働きを持った形容詞ですが、その修飾の方法には2つあります。「限定用法と叙述用法」です。実は、この2つの用法の違いをきちんと理解している人って少ないんです。みなさんも今まで、この違いをあまり気にせずに英文を読んだり作ったりしてきませんでしたか?でも、限定用法と叙述用法の違いを知ることは、英文を理解するうえでとても大事なことなんです。なぜなら、ある形容詞がどの名詞をどのように修飾しているかを知らなければ、英文の構造も理解できないからなんです。この2つの用法、しっかりと区別できるようにしましょう!

限定用法と叙述用法の違い

 限定用法とは「名詞を直接的に修飾する」方法です。例文の Mary is a beautiful girl. という文章を見てみましょう。 beautiful は形容詞で、すぐ後ろの girl を修飾していますね。これが限定用法です。ほとんどの場合、すぐ後にある名詞を直接修飾します。「美しい」のは「少女」です。それでは、この文の構造はどうなっているでしょうか。 Mary は主語Sis は述語Vgirl は補語Cです。 beautiful という形容詞は限定用法で girl という補語を修飾していますね。

 一方、 叙述用法とは「名詞を間接的に修飾する」方法です。それでは、 Mary is beautiful.「メアリーは美しい」という文章を見てみましょう。あれれ?修飾する名詞が後ろにありません。 beautiful は間違いなく形容詞です。そして、形容詞は名詞を修飾するんでしたよね。では、 beautiful はどの名詞を修飾しているんでしょうか?この文には名詞がひとつしかありません。 Mary です。そう、この文の beautifulMary という名詞を修飾しているんです。「美しい」のは「メアリー」なのです。それでは、この英文の構造をチェックしてみましょう。 Maryは主語Sis は述語Vです。ここまでは例文と同じですね。でもここでの形容詞 beautiful はそれ自体が補語Cの役割をしているのです。そう、名詞も形容詞も補語になれることを思い出してください。

  Mary is a beautiful girl.Mary is beautiful.SVCの第2文型ですが、形容詞 beautiful の役割は大きく違っています。さて、すべての形容詞が beautiful のように限定用法と叙述用法の両方に使えるわけではありません。次回は2つの用法をもっともっと掘り下げて見ていきましょう!

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